西田さんの酒香饅頭(さけまんじゅう)
高岡名物のおいしい物というと西田の酒香饅頭をあげる人も多いはずです。酒香(さけ)とするのは西田饅頭店の商品名です。生地のふっくら感とあっさりした甘みそしてさわやかな酒の香りが西田の酒香饅頭の持ち味です。人をお訪ねするとき、お土産にこの饅頭を持参すると相手の方は包装紙を見ただけで「あっちゃ(あらまあ)、うれしい。西田の酒香饅頭け。」と手を打って喜ばれますので、持って行く当方までうれしくなります。
高岡では西田さんが有名ですが、富山に、金沢にと周辺の町にはそれぞれ地元におなじみの、おいしい酒饅頭屋さんがあります。金沢で7月1日の氷室開きの日に、氷室饅頭と称する酒饅頭を食べる習慣があることは有名です。年中行事、人生儀礼、そして一家の団欒にと、北陸ではよく酒饅頭を食べるのです。
酒饅頭の原材料には、米こうじを使用します。パンはふっくらさせるのにイースト菌を使いますが、酒饅頭をふっくらさせているのはこうじ菌です。米こうじと蒸し米を混ぜて寝かせ発酵させて酒種をつくり、酒種と小麦粉などを混ぜて生地を作りまた寝かせます。配合割合の違いや寝かせる時間の差によって味や食感が微妙に変わり、それがそれぞれのお店の味の特徴になっています。酒饅頭も酒・味噌・かぶら寿司と同様に米こうじ食品なのです。
西田饅頭店さんでは、丁寧な技法でつくりあげた米こうじをふんだんに酒種に使用しています。使用米はもちろん良質の富山米。酒種の培養や生地づくりには、温度調節はもちろん高度な技術と熟練を要します。このこだわりが、先にあげた酒香(さけ)饅頭のふっくらとした食感、自然な甘み、そして上質の香りにとつながっているのです。このような本格的製法で饅頭づくりに取り組む人はだんだんと少なくなったそうです。
西田饅頭店さんは高岡旅籠町でお店を構え150年以上を経る老舗です。旅籠町はその名のとおりかつては、旅籠の並ぶ北陸街道の宿場町でした。「奥の細道」の松尾芭蕉もこの旅篭町で宿泊したそうです。その昔は高岡に行き来する旅人たちが、西田さんのお饅頭で旅の疲れを癒したのでしょう。
| 富山県高岡市 旅籠町25 |
| 酒香饅頭本浦 西田饅頭店 |
| 電話 0766-22-0812番 |
