瑞龍寺は曹洞宗のお寺。かつては約200人もの「雲水」と呼ばれる修行僧が生活していた。回廊の天井からつるされている、宝珠をくわえた魚は「魚鼓(ぎょこ)」と呼ばれるもの。雲水たちが食事を始めるときこれを打った。魚鼓はお経のリズムをとる「木魚」とも通じ、昼夜眠ることのない魚を見習って、睡魔を追い払えとの意味がある。禅堂の簡素で凛とした雰囲気は禅宗のお寺ならではもの。外から禅堂内部に差し込む光が美しく心にしみる。ここで、雲水たちは心静かに座禅を組み瞑想をし、そして食事をとった。回廊に差し込む光は幾何学的な紋様を織り成す。瑞龍寺は光の設計がみごとなお寺。
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