収穫 |
11月下旬ころに収穫する。未熟な柿はよい干柿にならないのでちょうどよい成熟の時期を見極める。 |
皮むき・へた取り |
皮むき・へた取りが終わった柿は2個ずつ吊るしひもの両端に結んでバランスよく竹の棒に吊るしていく。 |
いおう燻蒸 |
カビ止めのため、室に入れいおうで燻蒸する。 |
天日干し |
20日間ほど行う。霧やガスにあたると干柿が黒ずんでしまうので、柿はさやガラス室に柿を吊るす。これで渋の八割が抜ける。 |
手もみ整形 |
1個ずつ丁寧に手もみをして形を整えるとともに余分な水分を外に逃がす。 |
火力乾燥 |
練炭の火で乾燥 。5・6回繰り返す。渋が強い柿ほど白い粉が多くでる。 |
出荷 |
梱包技術が進んでいる。自動梱包機11機を備える最新の梱包技術は全国でも類を見ないもの。12月の出荷シーズンにはこの11機がフル稼働し、柿1個ずつが丁寧に袋詰めされ全国に向け出荷される。 |
美しい色をした柿を見て「おいしそうな柿だ!」と思って食べてみると、口いっぱいに渋柿独特のギシギシガシガシが広がったという経験が誰にもあるでしょう。そんな時は渋柿を見てむっとし、また迂闊にも食べてしまった自分に嫌気がさします。そして思います。「なぜ渋柿なんてあるのだろう。すべて甘い柿ならよいのに」と。しかし、渋柿には人の手をかけることでおいしく食べる方法があります。また、とても役に立つ柿渋を精製することができます。人はいつ、そのことに気付いたのでしょうか。前項でお話した柿渋、そしてこの干柿、渋柿にまつわる文化は奥が深いですね。