・かぶらずしと大根ずし
 高岡のお節料理に欠かせないのが、かぶらずしと大根ずしです。高岡のかぶらと大根には、良質の水に恵まれた土地ならではの美味しさがあります。いつから、栽培されるようになったのかは定かではありませんが、明暦2年(1656)に建立された瑞龍寺法堂の天井に描かれている絵図の中には、カブラと大根が仲良く並んで描かれていますので、もうその頃には、地元高岡の特産物だったのかも知れません。天井画は、狩野探幽の弟、狩野安信(1613-1685)の作です。寺院の法堂の天井画にこのような野菜が描かれている例はとても珍しいそうです。日常的な題材に、親しみを覚えますね。
 さて、先にも見ましたように前田の殿様の豪華正月料理には、発酵食品がさりげなく、幾品も取り入れられていました。発酵食品であるなれずしや梅干しは、けっして主役となるようなお料理ではありませんでしたが、食欲を増進したり、胃腸の消化機能を高めたり、殺菌効果があったりと正月料理の名脇役でした。
 この発酵食品を正月料理に取り入れる知恵は、殿様料理に限ったことでないのは、無論のこと。私たちのお節を見ましても、かぶらずしや大根ずしが毎年の定番として登場しますのは、先人たちの優れた知恵を継承するものと言えましょう。
かぶらずし
大根ずし
 ここでは、地元でおなじみのかぶらずし、大根ずしの作り方を写真付きで紹介。手ほどきは、当社社員の嶋崎直美です。当社きってのお料理上手と評判高い嶋崎が、誰でも簡単に作れる、かぶらずし・大根ずしの作り方の手順を教えます。新米主婦さんは必見です。新しい年の初めを、発酵食品とともに迎えましょう。麹菌のパワーで健康に恵まれたよい年となりますよ。

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