(カ)大豆の変身にチャレンジ    〜横田小学校2年生の味噌づくり〜
平成12年11月味噌づくりに挑戦した子供たち。
味噌を仕込んだ桶を手にして。
 高岡市立横田小学校の2年生の子供たちが大豆食品の手作りに挑戦しました。題して「大豆の変身にチャレンジ」。子供たちの挑戦は、まず大豆の栽培から始まりました。春、学校内の畑で大豆の種を植えた子供たちは、その成長を見守り、夏休み中も世話を欠かさず秋にはその努力が実って立派な大豆を収穫しました。収穫の喜びや達成感を十分に味わった子供たちは続いて「大豆で何か作ろう」と新たなステップへ。とうふ、きなこ、納豆、味噌の製造方法を地域のメーカーや経験豊富なお年寄りに取材し、そこで得た知識をもとに子供たち自らの手で大豆食品の手作りにチャレンジしたのです。当社にも担任の先生と子供たちが味噌の製法を聞きに何度か足を運ばれました。当社の山本工場長の説明を受けたり、味噌づくりの経験のあるおばあちゃんに聞いたり、本で調べたり、また、味噌づくりの実践では近隣の農家の方のサポートを得ながら手作り味噌にチャレンジした子供たち。味噌の手作りに使用した道具は子供たちが各家庭から持ち寄ったものばかりです。不備なところは「やる気」でカバーです。味噌づくりの先にとうふ・きなこ・納豆づくりを経験している子供たちは大豆の扱いも上手でした。仕込みを終え、味噌の熟成をじっと待ち、そして本業顔負けのおいしい味噌が出来上ました。子供たちは出来上がった味噌で「味噌パーティー」を開催。パーティーのお客様は、家族そして「大豆の変身にチャレンジ」でお世話になった方々です。持ち寄りの具を入れた味噌鍋、そして味噌をつけて香ばしく焼いたおにぎりが味噌パーティーのメニューです。総勢130名ほどの賑やかで楽しいパーティーでした。この時の子供たちの声を紹介しましょう。
 「おにぎりにみそをつけて食べました。やっぱりみんなで作ったみそだから、とくべつおいしかったです。大豆のへんしん、また、いろんなものを作りたいです。」「みそを作るとき、さすがにみそは作れないだろう。と思っていたけど本当に作れてびっくりしました。自分たちで作ったみそはとってもおいしかったです。お母さんもおいしかったと言っていました。食べおわったら体がポカポカしました。やきおにぎりは自分でやいたのでみそのりょうに気を付けなければいけないので勉強になりました。きなこ・なっとう・とうふ・これまでいろいろな人にお世話になりました。もう「大豆のへんしん」で作るのはみそパーティがさいごでした。なべのさいごの一口にお世話になった人々のやさしさが入っていました。」「やきおにぎりもなべもおいしかったです。これも先生とお母さんたちのおかげです。ありがとう。」
 大豆の栽培・大豆食品の手作りという大人もびっくりするような挑戦をした2年生の子供たち。植物の栽培方法、食品の製造方法や調理道具の扱い方といった実践的な技術の習得から、無から有を生みだす手作りの喜び、教えを授けて下さった方への敬意、協力して下さった方に対する感謝、友人どうしで協力し合うことのすばらしさ、そして努力して成果を得たときの成就感といった心情的な経験まで、このチャレンジを通して、子供たちが得たものは数知れないと思います。そして、私たち大人は子供たちが果敢に挑戦するたくましい姿に感動させられます。それは生産者である私たちも習うべき姿勢ですね。

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